東京交響楽団第52回新潟定期演奏会

2009年3月1日(日) 新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮: 大友直人
チェロ: ピーター・ウィスペルウェイ

エルガー:行進曲「威風堂々」第2番 イ長調 作品39-2
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
(アンコール)J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より第4曲
(休憩20分)
エルガー:演奏会用序曲「南国にて(アラッシオ)」 作品50
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番 ニ長調 作品39-1
(アンコール)
エルガー:愛の挨拶(ヴァイオリン・ソロ:大谷康子)

今日は久しぶりの東響定期です。前回の12月の定期演奏会は飯森さんが熱演を聴かせてくれたようですが、外せない忘年会のため残念ながら欠席しましたので、10月の50回定期以来ということになります。もっとも東響としてはジルベスターコンサートで聴いていますが。
 さて、ホールはいつもの入りというところでしょうか。私の隣が空席で、ゆったり聴くことができました。今日の定期は大友さんの指揮で、オール・エルガー・プログラムです。昨日は東京芸術劇場で同じプログラムが演奏されています。いつものように拍手の中楽員が入場し、大谷さんが登場すると一段と大きな拍手が湧きました。

 1曲目は「威風堂々」第2番です。第1番の陰に隠れて聴く機会が少ないですが、親しみやすい曲です。東響の弦の響きの良さにも感動しました。
 2曲目はウィスペルウェイが登場してチェロ協奏曲です。この曲はデュ・プレの名演があまりにも有名であり、愛聴していますが、実演では聴いたことがなかったので、楽しみにしていました。ウィスペルウェイは2002年12月にサントリーホールでの日本フィル定期演奏会で聴いたことがありましたが、あまり記憶に残っていません。
 ウィスペルウェイは燕尾服を着ないで、チョッキ姿で登場して演奏が始まりました。まず、チェロの音が良いことに驚きました。ホールいっぱいに朗々と響き渡り、ホールの音響の良さを再確認させてくれました。演奏はストイックな、まさに「孤高のチェリスト」と呼ぶにふさわしいものでした。東響の演奏も美しかったと思います。アンコールのバッハも聴き応えある名演奏であり、心に響きました。

 休憩後の最初は「南国にて」。初めて聴く曲ですが、美しい旋律にあふれる名曲です。中間部のヴィオラのソロに心は癒され、うっとりと聴き入りました。管楽器のソロも美しく、今日の演目の中でも最高の演奏だったのではないでしょうか。
 最後は、お馴染みの「威風堂々」第1番。パイプオルガンも加わって大盛り上がりする曲ですから、楽しく聴きました。東響の演奏も手慣れたもの。でも、手慣れた分だけ感動が薄まったようにも思います。あるいは大友さんが抑えていたのかも知れません。どうせならもっと爆発してくれた方が良かったかな。
 アンコールは、大谷さんのソロで「愛の挨拶」。エルガーのアンコールピースといえば「ニムロッド」かなと思っていたのですが、まさか「愛の挨拶」をやるとは予想していませんでした。大谷さんとしてはツィゴイネルワイゼンと同じくらいたくさん演奏しているに違いなく、大谷節を聴かせ、しっとりと締めてコンサートは終演となりました。

 小品ばかりで、時間的にも、内容的にも物足りない感じはないではありませんが、演奏内容としてはまずまず良かったと思います。日本人指揮者でエルガーと言えば尾高さんが思い浮かびますが、大友さんもイギリス音楽が得意なんだそうであり、なかなか良い演奏を披露してくれました。これまでの大友さんの演奏は、悪くはないのですが、イマイチ突出する感動は乏しかったように感じていました。その点今日はこれまでになく良かったと思います。聴きやすい曲ばかりで、飽きなかったためもあるかも知れません。東響の演奏も破綻はなく、各楽器のソロの美しさは感嘆ものでした。でも、大曲がなく、メインディッシュのないディナーみたいな感じもあり、欲をいえば交響曲を入れて欲しかったかな、という気もします。アンコールで「威風堂々」第1番というのが一番盛り上がると思うのですけれど。

 楽しい気分で外に出ると、雨が降り始め、駆け足で車に向かいました。気温も下がってきて、これから雪の予報。春はもうちょっと先のようです。

画像

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0